ネット通販会社設立での注意!代金とりっぱぐれ…

会社設立の定款作成での目的にも多いのが、ネットでの販売事業なのですが、最近、はじめから代金を支払う気がない顧客が増加しているもよう!与信がきちんとされないと被害は増すばかりなのかも知れません。

電子定款作成時多い、ネット販売会社での注意

2015年度には20兆円規模の市場になると言われているネット通販。いまや、個人間の取引までもが簡単便利に出来るようになりましたが、顔が見えない相手との取引には心配ごとが多かれ少なかれあるものです。

今回は、ネット通販の世界に存在する、商品代金を回収できない「とりっぱぐれ」の原因について、データから傾向を明らかにしたいと思います。

■不正検知システムの検知データを「見える化」すると…

いつもは、ユルいテーマでデータを使ったニュース記事を提供している、かっこ株式会社の成田です。弊社は、統計技術を使ってリアルタイムにネット通販の取引を審査する不正検知システム「O‐PLUX」を運営している会社でもあります。

今回は、このシステムで実際に審査したもののうち100億円分の取引を対象に、その中で不正として検知された取引の内容、傾向などを分析して、どんな相手だと「とりっぱぐれ」が発生するのか、そのネガティヴな実態を「見える化」してみました。

■危ない取引の47%は、架空の住所や、連絡のつかない連絡先

調査した全カテゴリーで見ると、実に47.4%で不正検知の理由になっているのが「虚偽の申込」です。

これは、単純な住所の入力ミスにはじまり、いたずらで架空の住所が入力されているようなケースや、例え住所は正しくても本人が定住していない私書箱、レンタルオフィス、ウイークリーマンションなど、過去に詐欺に使われたことがある送り先住所が検知された割合を示すものです。

特にパソコン関連商品で76.3%、スポーツ用品で74.5%、食品で65.9%、ゲームやファッションでも50%を超える不正検知理由が、架空の住所や連絡のつかない連絡先であると判定されたものでした。

取引相手の住所に不備があったり、連絡先や送り先に不明点があると判った場合は、相手の所在や本人確認を行って、きちんと取引できる相手かを見極める必要があります。逆を言えば、取引を終える前に連絡のつかない相手ではないかを見極められると、被害のリスクはぐっと小さいものにできそうです。

■短期間に連続して悪いことをする人も…

かっこ(弊社)の検知システムに入ってきた時点で、メールアドレスや姓名などの個人情報は完全に暗号化されているため、元々そこに何が書かれていたか、弊社では知りようがないのですが、元の情報が同じだった場合、暗号化処理された後に出来上がるのは全く同じデータになります。

つまり2つのデータがあったとして、個人情報を扱わなくても、暗号化された後のデータを比較すれば、そのデータがもともと同じものだったかどうかを判断することは可能なわけです。

例えば、短期間に同じメールアドレスや、同じ端末、同じような偽名などで詐欺的な取引をしようとする犯人が居た場合、弊社の審査システムが導入されているお客様の間では、それを検知することが出来ます。

今回の分析でも、特に家具や家電で検知された取引では、実際に40%を超える確率で過去に代金を踏み倒したり、詐欺行為を働いた記録のある個人名(偽名)や、メールアドレス、端末などが再び取引に使われようとしていたことが分かりました。

足が付かないよう、短期間で様々な通販サイトを渡り歩いて不正に取引を行うような手口の場合、これを取引の前に検知して本人確認をとる事が出来れば、被害を防ぐことが出来ます。

商材によりますが、おおむね、全取引の5%前後が何らかの理由で疑わしい取引相手として審査されています。かっこのホームページでは、商材ごとにどの程度の率で不正が検知されたのかも含めて「見える化」したデータをご用意しました。興味がある方はぜひ、こちらもチェックしてみて下さい。

■調査概要:
2014年1月から2014年7月の期間に「O‐PLUX」にて審査したもののうち、代表的なアイテム総額約100億円分を対象に、検知理由を可視化

(文/かっこ株式会社)

 

このエントリーをはてなブックマークに追加